• 財団の概要
  • クマ笹について
  • 健康情報
  • 文献リスト
  • 笹離宮

タイプ別 夏の食生活のヒント

春は、体がなんとなくだるかったり、疲れを感じたりする季節でもあります。
なにもケアしないで疲れを翌日に持ち越したのでは元気な明日は迎えられません。仕事中の疲れ回復法、帰宅してからのリラックス法をタイプ別にお届けします。

01:ものすごく汗っかき

水分とミネラルを補給しないと、疲れやすくなる。

水分とミネラルを補給しないと、疲れやすくなる。私たちの身体には200万から250万個の汗腺があり、過ごしやすい季節でも、1日に700~900ミリリットルもの汗をかくといわれています。夏になると汗の量が増えるのは、汗が蒸発するときの気化熱で体温が必要以上に上昇するのを防ぐため。汗は自前のクーラーのようなものです。
「汗かきだから、なるべく水を飲まないようにしている」という話をよく聞きますが、これは禁物。極端に水分を制限すると、血液の流れが悪くなって循環器障害を起こしたり、細胞の機能が低下して疲れやすくなるなどの弊害が生じてきます。
汗をかいたら、水分の補給がなにより大事。汗と一緒にナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムなども排出されますので、これらのミネラルを補えるような飲み物が理想的です。ただし、がぶ飲みは逆効果です。

02:すぐに下痢をしてしまう

腸に過度な刺激を与えないように工夫する。

腸に過度な刺激を与えないように工夫する。夏になるとしょっちゅう下痢をするタイプの人がいます。冷たい物のがぶ飲み、栄養の偏り、不規則な食生活、ストレス、冷房による冷えなどが原因となっていることが多いようです。下痢を防ぐには、これらの原因のうち、思い当たるものを排除していけばよいのですが、夏は腸管を刺激する要素が多いことも確かです。
下痢をしやすい方は、腸管の運動を必要以上に活発にしないように、冷たい飲み物のがぶ飲みは控えましょう。口の中で体温に近づけてから飲み込むようにすると、刺激が少なくなります。また、香辛料やカフェインも控えめに。栄養バランスのとれた消化のよい食事を規則正しく……というのが、なによりの下痢予防法。もし、下痢をしたときには、失われた水分を温かい汁物や番茶で補いましょう。

【下痢したときにおすすめ。消化のよい中華風おかゆ。】
下痢をすると、おかゆに梅干しというのが昔からの知恵。消化がよくて水分補給にもつながるおかゆは理想的ですが、梅干しだけではエネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルが不足して、体力の回復を遅らせてしまいます。栄養価の高い具を加えて、中華風おかゆにしてみましょう。厚手鍋に米と米の5~8倍の水、鶏のささみ(または白身魚)適量、酒と塩少々を入れて火にかけ、沸騰したら弱火で40分ぐらい炊き、ゆでたほうれん草を加えます。

03:体臭が気になる

動物性脂肪を控えて緑黄色野菜をたっぷりとる。

動物性脂肪を控えて緑黄色野菜をたっぷりとる。体臭は、汗や皮脂に皮膚の汚れが混じり、細菌によって分解されることによって生じます。体臭の強さ弱さには遺伝的なものも関係しますが、食生活によっても大きく左右されます。日本人に体臭が少ないのは、米、野菜、魚、大豆といった内容の食事を長い間続けていたため。しかし、食事の洋風化とともに、体臭がやや強くなる傾向にあるともいわれています。食事で体臭を少なくするには、緑黄色野菜をたっぷりととり、肉やチーズ、バターなどの動物性脂肪を控えることが重要。動物性脂肪は腸内で脂肪酸などの悪臭原因物質を作り出し、最終的に汗や皮脂として排出されて体臭となります。なお、クマザサ抽出液には、体臭の原因となる物質を直接分解する働きがあります。

04:食欲がなくてぐったり

香辛料や酸味を活用して、食べるきっかけ作りを。

香辛料や酸味を活用して、食べるきっかけ作りを。暑い日が続くと食欲不振に陥る人が多いようですが、まったくなにも受け付けないほどひどい人はほとんどいないはず。規則正しい生活、空腹プラス料理の工夫をすれば、「食べたい」という気持ちになってくるものです。たとえば、白身魚のさしみに梅肉じょうゆをかけてみたり、ちらしずしに青じそやみょうが、しょうがなどの香味野菜をたっぷりと加えるなど、酸味や香りを生かした料理を心がけてみてはいかがでしょう。カレー粉、わさび、しょうが、唐辛子、梅干し、レモンなどは、「食べてみようかな」というきっかけ作りに役立ちます。選ぶ食材は、栄養価が高くて、消化のよいものが最適。いくら栄養価が高くても、うなぎや焼肉のように脂っこくて消化の悪いものを無理して食べると、胃に負担をかけて逆効果になることもあります。

05:疲れがなかなか抜けない

緑黄色野菜や海草でミネラルをバランスよく補給。

緑黄色野菜や海草でミネラルをバランスよく補給。どこも悪いところはないのに疲れが抜けない、なんとなくだるくて行動力が落ちた、朝から「疲れた」と口にしてしまう……思い当たることはありませんか。夏場は体力の消耗が激しいので、とかくこういった症状が起こりがちです。
疲労のメカニズムについては、まだまだ完全には解明されていませんが、活動→疲労→休養・栄養→回復→活動というサイクルで細胞の内と外をスムーズに行き来していたミネラルが、うまく行き来できなくなった状態が疲労であるといわれています。これを改善するのは休養と栄養です。
疲労回復のためには、良質のたんぱく質を十分にとり、緑黄色野菜や果物、海草などでビタミンやミネラルをバランスよく摂取することが大切。カルシウムが不足しないように、牛乳や乳製品、小魚なども食卓にのせるように心がけましょう。甘いものも疲労回復に役立ちますが、とり過ぎるとビタミンB1不足になりますから、ほどほどに。

06:冷房に弱くて体調を崩す

ビタミンEと鉄をとって、身体の冷えを改善する。

ビタミンEと鉄をとって、身体の冷えを改善する。外気温と室温との差が大きすぎると自律神経がうまく機能しなくなり、冷え、食欲不振、倦怠感、下痢、不眠などの症状が現れてきます。これが冷房病です。室温をコントロールすることができない場合は、カーディガンや膝掛けで肌を露出しないようにするとともに、食生活にも気を配るようにしたいものです。
冷房で身体が冷やされると末梢の血液循環が悪くなってきて、身体のすみずみまで血液が循環しなくなってきます。これを改善するには、ビタミンEが有効ですから、料理をするときに小麦胚芽油、米ぬか油、大豆油などの植物性油を使い、アーモンドやピーナッツ、ヘーゼルナッツなどのナッツ類、とうもろこしなどを積極的に食べるようにしましょう。また、鉄が不足すると冷えの原因になる鉄欠乏性貧血になりやすいので、鉄の補給も大事です。

07:日焼けのあとのしみが気になる

ビタミンで肌を活性化させることがしみ防止の近道。

ビタミンで肌を活性化させることがしみ防止の近道。海や山に行って意識的にこんがりと焼かなくても、町を歩いたり、洗濯物を干したりといった日常的な活動だけでも、私たちの皮膚は日焼けを起こします。紫外線には、体内でビタミンDを合成するなどのメリットもありますが、皮膚の老化を促すというデメリットもあります。近年、オゾン層の破壊によって地上に届く紫外線の量が増えているともいわれていますので、過度な日焼けは慎みたいものです。日焼けの副産物ともいえるのが、しみやそばかすです。紫外線に当たると皮膚のメラニン色素が増加し、皮膚を黒くして紫外線が皮膚内部にまで侵入するのを防いでくれます。メラニン色素は日数がたつと自然に消えていきますが、皮膚細胞の活性化が失われると皮膚に沈着してしみやそばかすになってしまいます。これを防ぐには、各種ビタミンの相乗作用で、皮膚の状態を良好に保っておくことが肝心。肌の潤いを保つビタミンA、皮膚細胞の再生を助けて美容ビタミンともいわれるビタミンB2、皮脂腺の働きをよくして皮膚を健康に保つビタミンB6、メラニン色素の沈着を防ぐビタミンC、皮膚の代謝を促進して若返りビタミンともいわれるビタミンEなどをバランスよくとって、肌を若々しく保ちましょう。

【しみ、そばかすを防ぐ健康食品】

ビタミンA うなぎ・どじょう・レバー・緑黄色野菜・卵黄・バターなど。
ビタミンB2 レバー・大豆・牛乳・乳製品・落花生・卵白など。
ビタミンB6 牛乳・レバー・とうもろこし・卵黄など。
ビタミンC ブロッコリー・イチゴ・柿・芽キャベツ・ピーマンなど。
ビタミンE アーモンド・たらこ・うなぎ・マーガリン・かぼちゃ・さんまなど。

08:夏太りしてしまう

朝食抜き、夕食のドカ食いが夏太りを招く。

夏太りしてしまうげっそりと夏やせしてしまう人がいる一方で、夏になると太ってしまうという人もいます。原因はさまざまですが、典型的な夏太りといわれるのが不規則な食生活によるものです。食欲がなくて朝は食べない、昼はそうめんやざるそば、ようやく夕方になって涼しくなるとともに食欲が出てきて、ビールを飲みながら焼き肉やフライドポテトをたらふく食べるというような食生活をしていませんか?欠食すると、次に食べた食事が脂肪として身体に蓄えられやすくなるため、1日の合計カロリーはさほど高くないのに、太ってしまうことになりかなません。朝3、昼2、夜1ぐらいの比率がベストです。

このことからもわかるように、目の疲れを回復させるいちばん簡単な方法は、まばたきをしたり、目をつぶったりすることです。「遠くを見ると目の疲れがとれる」と昔からいわれていますが遠視の方は遠くにピントを合わせることでかえって目の疲れを助長してしまいますので、これは正視の方にのみ通用することだそうです。疲れがひどいときは、濡れたタオルを目の上に当て、しばらく目を休ませましょう。タオルにラベンダーのエッセンシャルオイルを1滴たらすと、鎮静効果がより高まります。目は食事の影響も大きく受けます。とくに「目のビタミン」ともいわれるビタミンAが不足すると目の粘膜の細胞分裂がスムーズにいかなくなり、ビタミンB1が不足すると視神経が侵さ視神経が犯されて、眼の疲れを起こしやすくなります。

09:むくんでしまう

缶ジュースの好きな人は、ビタミンB1をたっぷりとる。

むくんでしまう「朝、起きると手足がむくんでいる」「最近、下着のあとがくっきり付くようになった」という方は、水分のとり過ぎかもしれません。夏は他の季節に比べて水分を多めにとる必要があるにせよ、必要以上にとり過ぎると、腎臓に負担をかけてしまいます。むくみ(浮腫)というのは、血液やリンパ液から必要以上に水分がにじみ出て、周辺にしみこんだ状態のことです。腎臓病や肝臓病などむくみの原因になる病気がない場合は、まず、塩分を減らし、動物性たんぱく質をたっぷりととることが大切。豚肉、のり、ごまなどには、むくみを改善するビタミンB1が多く含まれています。ビタミンB1不足の意外な原因になるのが、清涼飲料水の飲み過ぎです。冷たいのでさほど感じませんが、清涼飲料水には糖分が多量に入っています。糖分をとり過ぎると、体内のビタミンB1が不足して、むくみなどの脚気症状を起こすことがあります。また、インスタント食品のとり過ぎも禁物です。

10:眠れなくて体がだるい

カルシウム不足が、不眠とだるさの原因になることも。

眠れなくて体がだるい熱帯夜が続くと誰しもが寝苦しさを感じて、「なかなか眠れない」「眠れても熟睡できない」などの不快な症状に悩まされがち。寝入りばなだけエアコンをつけるなどの工夫も快眠を助けてくれますが、よい眠りを得られるようなメニュー作りも忘れないで。誘眠効果のある栄養素は、牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、大豆製品、小松菜、ひじきなどにたくさん含まれているカルシウム。カルシウムが不足すると、神経過敏や情緒不安定につながり、心地よい眠りを得にくくなります。食べ過ぎや空腹状態などもよくありませんので、規則正しく腹八分目に食べることも大切です。

11:ニキビが悪化してしまう

胃腸の調子を整えて、脂肪や糖分は控えめに。

ニキビが悪化してしまうにきびというと、チョコレート、コーヒー、ナッツ類、肉類など、脂肪や糖分を多量に含んだ食品の食べ過ぎが原因とされがちです。たしかに、これらの食品は体脂肪の合成を促して皮脂の分泌を増加させ、ただでさえ皮脂の分泌が多くなる夏に、脂性の肌を悪化させることになりかねません。しかし、夏のにきびは、これらの食事傾向に加えて、暑さで胃腸の調子が狂ってしまったせいなのかもしれません。便秘症の人の場合は食物繊維を意識的にたくさんとる必要がありますし、胃弱や下痢で悩む人は消化のよい食事を実践することが大切です。夏場は汗で皮膚が汚れやすい時期ですから、洗顔もお忘れなく。

12:抜け毛が多くなった

髪のトラブルには、栄養補給と血行の改善がなにより。

抜け毛が多くなった強い太陽光線にさらされると、抜け毛、枝毛、切れ毛などがますますひどくなることも。これらの髪のトラブルには、食事もおおいに関係してきます。髪の毛を作り出す母基細胞に血液が十分に行き渡らないと、毛の栄養状態が悪くなって、髪は成長をストップしてしまいます。これが髪の傷みにつながります。髪の主成分であるアミノ酸の多い動物性たんぱく質と、血行をよくする作用のあるビタミンA、B2、B6、亜鉛などを含む食品が髪には不可欠。肉、魚、卵、牛乳、緑黄色野菜をしっかりととりましょう。また、レバーに多く含まれるパントテン酸は、毛質の改善に効果があります。

13:精力が衰退してしまう

中年以降は若返りビタミンのEでスタミナアップ。

精力が衰退してしまう精力というのは精神と肉体の活動する力のことで、現実的には、スタミナや性欲の衰えとして実感されることが多いものです。精力減退には昔からうなぎや山芋、レバーなどがよいとされていますが、うなぎには良質のたんぱく質をはじめ疲労回復に効果のあるビタミンA、B1などが豊富に含まれていますし、山芋にはビタミンB1、B2、Cが豊富、レバーはビタミン・ミネラルの宝庫ですから、これらの食品と緑黄色野菜を組み合わせれば、心身の疲労回復にはうってつけです。なお、中高年の男性には、男性ホルモンの働きを高めて生殖機能を正常に保つビタミンEがおすすめ。

  • 笹離宮とは
  • 笹離宮ご利用案内
笹離宮イベント情報